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星座や神話の切ない話5選:どんなところが切ないかも簡単に解説

宇宙

星座とそれにまつわる「切ない神話」をご紹介します。

宇宙には数え切れないほどの星がありますが、その中には美しくも哀しい伝説を持つ星座があります。

そんな星座と神話の中から切ない話を5つ選び、簡単にその内容を解説していきたいと思います。

時には悲しみや後悔の感情を描きながらも、星座として夜空に美しく輝いています。

早速切ない神話の世界へと足を踏み入れてみましょう。

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1.「おおぐま座・こぐま座」の切ない神話

おおぐま座とこぐま座の神話は、母カリストーと息子アルカスにまつわる話です。

カリストー(母)は、ゼウスにみそめられ、アルカス(息子)を産みます。

カリストーは、嫉妬したヘラ(ゼウスの妻)にクマに変えられてしまい、森へ姿を消してしまいます。

十数年後、息子アルカスは成長して立派な若き狩人となり、ある日森でクマに変わった母と出会います。

母かリストーは嬉しさのあまり、息子アルカスに抱きつこうとしました。

そのクマが自分の母であることを知らないアルカスは、矢を射ってクマを狩ろうとします。

この危機的な瞬間、ゼウスが介入し、二人を星座に変えてしまいます。

その結果、カリストーはおおぐま座、アルカスはこぐま座となり、空に上げられたのです。

かリストーの心は変わらずに母親であり続けましたが、その姿は獣となり、やっと出会えた自分の息子に気付いてもらえませんでした。切ないですね。

常に北にある「おおぐま座」と「こぐま座」は見つけやすいですね。

「アルクトス」は古代ギリシャ語で北を意味します。

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2.「みずがめ座」の切ない神話

ギリシャ神話には、オリンポスの神々が楽しむ宴会の話がよく出てきます。

宴会では、ゼウスの娘ヘーベという美しい女神がお酒を注ぐ役目をしていましたが、彼女がヘルクレスと結婚してオリンポスを去ることになりました。

「素晴らしいお酒は、美しい人が注ぐことでさらに良くなる!」とゼウスは言い、新しい給仕を探すために自ら地上へと向かいました。

ゼウスは鷲に姿を変え、空から地上を見下ろしていると、トロイの都市の上空で美しい王子、ガニュメデスを見つけます。

ゼウスは彼を見つけてすぐに急降下し、大きな翼で彼を暗闇に包み込み、鷲のくちばしで優しく首を掴み、大空へと連れ去りました。

オリンポスに着いたガニュメデスは、突然の出来事に戸惑いましたが、ゼウスは彼を宴会の給仕として働かせることを提案します。

「君は非常に美しい。ここで働けば、永遠の若さと命を与える」とゼウスは言います。

ガニュメデスは喜びつつも、突然連れてこられたことで故郷と両親が心配になりました。

「僕でよければ喜んで仕えます。ただ、トロイの両親に一言も告げずに来てしまったのが心残りです」とガニュメデスは答えました。

それを聞いたゼウスは、彼の両親に事情を説明するために地上へと戻ります。

ゼウスは彼らに息子が神々に仕えること、そしてその代償として黄金のぶどうの木を授けました。

こうしてガニュメデスはオリンポスで神々に仕えることになり、ゼウスは彼の献身的な働きを称えて夜空にみずがめ座として彼を星座にしました。

そして、その黄金のぶどうの木からは、ガニュメデスの名前にふさわしい美味しいワインが作られるようになったと伝えられています。

両親は、黄金のぶどうの木から生み出されるワインを飲んで、いなくなってしまった息子を偲ぶことになりますね…切ない

さらに、両親は夜空を見上げるたびに、息子が遠く離れた場所で神々のために働いている現実を思い知らされるのです…切ないですね。

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3.「こいぬ座」の切ない神話

こいぬ座の神話は、優れた狩人アクタイオンの物語です。

彼は偉大な狩人でしたが、ある日、月の女神アルテミスとその侍女たちが水浴びをしているのを偶然見てしまいます。

このことに気付いたアルテミスは激怒し、罰としてアクタイオンを鹿に変えてしまいました。

そして、彼の変わり果てた姿を、彼の猟犬たちが認識できずに襲ってしまいます。

猟犬たちは主人がもういないことに気付かず、彼を待ち続けていたそうです。

アルテミスはこの忠実な猟犬たちの様子を哀れに思い、猟犬たちを星座に昇らせました。

アクタイオンは、意図せず女神のプライバシーを侵害してしまったわけですが、それに対しての重すぎる罰が切ないですね。

アクタイオンの信頼する仲間である猟犬たちが、知らず知らずのうちにアクタイオンを傷つけることになってしまいました。

猟犬たちはアクタイオンの帰りをただひたすらに待ち続けていたのに、彼を傷つけてしまうというのは、皮肉で切ないですね。

以下では、アルテミスが関わる神話もご紹介しています。オリオン座の神話です↓

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4.「こと座」の切ない神話

オルフェウスの物語は、古代ギリシャの伝説です。

オルフェウスは、音楽の神アポロンと音楽の女神カリオペの息子で、とても才能のある音楽家でした。

彼はアポロンから贈られた竪琴と、女神たちから学んだ演奏技術で、人々や野生の動物、さらには植物までをも魅了しました。

オルフェウスが美しい妖精エウリディケと結婚したとき、彼らの幸せは長くは続きませんでした。

エウリディケが亡くなると、オルフェウスは大変な悲しみに打ちひしがれました。

彼は冥界へ旅立ち、妻を取り戻すことを決心します。

冥界でのオルフェウスの演奏は、そこにいる冥界の番犬ケルベロスや冥界の川の船頭カロン、さらには冥界の王ハデスまでもが心を打たれるほどでした。

ハデスはオルフェウスに一つの条件を出します。「冥界の入り口まで振り返らずに歩けば、エウリディケを返す」と。

オルフェウスはエウリディケが自分の後ろをついてくる音が聞こえなくなるまで前を向いて歩き続けましたが、不安になり振り返ってしまいます。

その瞬間、エウリディケは消えてしまい、オルフェウスは再び深い悲しみに沈みます。

この悲劇を哀れに思ったゼウスは、オルフェウスの持っていた竪琴を星座として空に昇らせました。これが、こと座の起源です。

エウリディケが再び冥界へと消えてしまった瞬間のオルフェウスの絶望と失望は計り知れませんね。彼の一瞬の判断ミスで全てを失ってしまったのです。う~ん、、、切ない、、、

こと座は小さな星座で、夏の大三角の中で最も明るい星ベガを含んでいます。ベガと近くの2つの星で小さな三角形を形成し、その周りには平行四辺形があります。

都会ではベガ以外の星が見えにくいので、少し倍率の低い双眼鏡で観察するのがおすすめです。

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5.「からす座」の切ない神話

からす座ってあまりなじみのある星座ではありませんよね。

この星座にはアポロンと、アポロンの忠実な従者の「カラス」にまつわる悲しい物語が伝えられています。

アポロンは美しい姫コローニスと恋に落ちますが、彼女に会えない時は、真っ白なカラスを使ってメッセージを送り合っていました。

しかし、カラスがコローニスが他の男性と話している場を見てしまい、誤解から彼女が浮気していると思い込んだカラスは、そのことをアポロンに伝えます。

アポロンは怒りに任せてコローニスに矢を放ち、彼女はその場で命を落とします。

コローニスの浮気は誤解だったことが後に明らかになりますが、時すでに遅し。

アポロンは自らの行動を深く後悔し、カラスにその怒りを向けます。

かつて白かったカラスの羽は、黒く染められ、永遠に黒い色になりました。

コローニスが矢で命を落とす時には、すでに身ごもっていました。お腹の子はアポロンに取り上げられ、後にギリシャ神話に登場する天の星・蛇遣い座の守護神で医学の神「アスクレピオス」として名を馳せることになります。

自分の誤解で、コローニスを永遠に失ってしまったアポロンは、深い悲しみと後悔にさいなまれたことでしょう。切ないですね。

この物語の「カラス」はアポロンに恋していて、嫉妬していたカラスがコロニースを陥れた…とも想像できます。カラスの恋心…切ないですね。

からす座は、プトレマイオスが設定した48の星座の一つで、南天を横切る形で見ることができます。

この星座はかわいらしい台形を作り、その一角にはα星が突き出ています。

隣のおとめ座のスピカを目印にすると、からす座の星々が見つけやすくなります。特に3月から5月が観察に適しています。

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