
黒い花ってあるの?

花屋さんや公園で、真っ黒な花を見たことがありますか?
バラ、チューリップ、ユリ…どれも色とりどりで美しいですが、完全に黒い花はなかなか見かけませんよね。
「黒い花があったらカッコいいのに!」と思ったことがある人もいるかもしれません。
でも、実は自然界には「完全な黒い花」は存在しないといわれています。
では、なぜ黒い花はないのでしょうか?また、「黒っぽく見える花」はどんな仕組みで黒く見えているのでしょうか?
この疑問を科学的にひも解いていきましょう!
1. 花の色はどうやって決まるの?
花の色は、色素(しきそ)と呼ばれる物質によって決まります。
色素は光を吸収したり反射したりすることで、私たちの目に特定の色として見えるのです。
たとえば、以下のような色素が花の色を作り出しています。
- アントシアニン → 赤・青・紫の色を作る
- カロテノイド → 黄色・オレンジ・赤を作る
- クロロフィル → 緑色を作る(葉の色のもと)
しかし、黒い花がないのは、黒色の色素がほとんど存在しないからです。

「え?黒い花ってあるじゃん?」と思うかもしれませんね。でも、実は黒く見える花も、実際には濃い紫や赤が重なり合って黒っぽく見えるだけなのです。
この仕組みについて、次で詳しく解説していきます!
2. 黒く見える仕組み
花の色は、私たちの目に届く光の反射によって決まります。
黒に見える花は、以下のような特徴があります。
- 光をほとんど吸収し、反射が少ない
- 赤や紫の色素が極端に濃い
- 花びらの表面がベルベット状で、光を吸収しやすい

つまり、黒く見える花は、色素と光の吸収のバランスによって黒っぽく見えるというわけです!
🌿 黒く見える花の例
以下のような花は「黒い花」として人気ですが、実際には非常に濃い紫や赤です。
花の名前 | 本当の色 | |
---|---|---|
黒百合(クロユリ) | ![]() |
濃い紫 |
ブラックチューリップ(クイーン・オブ・ナイト) | ![]() |
深い紫がかった赤 |
黒薔薇(ブラックバカラ) | ![]() |
深紅(しんくん)に近い赤 |
パンジー(ブラックプリンス) | ![]() |
暗い紫 |

次は、「なぜ自然界に本物の黒い花が存在しないのか?」を掘り下げていきます!
3. なぜ本物の黒い花は存在しないのか?
ここまでの説明で、「黒く見える花」は実際には濃い紫や赤の色素によって黒っぽく見えていることが分かりました。
では、なぜ自然界には本物の黒い花(完全な黒色)が存在しないのでしょうか?
1.黒い色素がほとんどない
花の色を作るのは、アントシアニン(赤・紫)やカロテノイド(黄色・オレンジ)などの色素ですが、黒色を作る専用の色素はほとんど存在しません。
黒という色は「すべての光を吸収する色」なので、本当に黒い花を作るには、完全に光を吸収する色素が必要になります。
ところが、自然界には完全に光を吸収する色素が存在しないため、花が「完全な黒」になることはないのです。
2.黒い花は受粉に不利
植物は、昆虫や鳥などの生き物に花粉を運んでもらうことで繁殖します。
しかし、昆虫は明るい色の花(黄色・赤・青など)を好むため、黒い花はあまり目立たず、受粉されにくくなってしまいます。
🌼 明るい花 → 受粉しやすい → 植物が繁栄する
⚫ 黒い花 → 目立たない → 受粉しにくい → 生き残りにくい
そのため、進化の過程で黒い花はほとんど生まれなかったのです。
3.光を吸収しすぎると花がダメージを受ける
黒いものは光を吸収しやすいですよね。
黒い服を着ていると夏に暑くなるのと同じように、もし花が完全な黒色だったら、太陽の光を吸収しすぎて高温になり、花がすぐに傷んでしまう可能性があります。

植物にとって、光は光合成(こうごうせい)に必要なエネルギー源ですが、過剰な熱は害になります。
そのため、自然界では黒い花は生き残りにくいのです。
こうした理由から、自然界には「完全な黒い花」は存在せず、「黒に近い濃い紫や赤の花」があるだけなのです。

次は、「黒い花を人工的に作ることはできるのか?」について探っていきます!
5. 黒い花を人工的に作ることはできる?
自然界には完全な黒い花は存在しませんが、科学技術の発展により、「より黒に近い花」を作る研究が進んでいます。

人工的に黒い花を作る方法には、どんなものがあるの?

黒い花を作る方法には、以下の3つが考えられます。
- 品種改良 → 交配を重ねて濃い紫や赤の花を作る(例:ブラックペチュニア)
- 遺伝子操作 → 将来的には本当に黒い花を作れる可能性がある
- 染色 → 一時的に黒く見せる方法(黒バラなど)
1.品種改良(ひんしゅかいりょう)で黒い花を作る
園芸の研究者たちは、長い時間をかけて花の色を変える品種改良を行っています。たとえば、バラやチューリップの品種の中には、濃い紫や深紅に近い色合いのものが開発されました。
特に「ブラックペチュニア(Black Velvet)」は、世界初の黒いペチュニアとして有名です。これは、濃い紫の色素を増やすように交配を重ねた結果、ほぼ黒に見える品種が誕生したのです。
🌿 代表的な「黒い花」の品種改良例
- ブラックペチュニア(Black Velvet) → 世界初の黒っぽいペチュニア
- クイーン・オブ・ナイト(黒いチューリップ) → 深い紫色のチューリップ
- ブラックバカラ(黒バラ) → 濃い赤黒いバラ
しかし、これらの花も「完全な黒」ではなく、光の加減によって赤や紫が感じられます。
2.遺伝子操作(いでんしそうさ)による黒い花の開発
近年、遺伝子組み換え技術によって花の色を変える研究が進められています。
たとえば、青いバラは、もともと自然界には存在しませんでしたが、遺伝子操作により作られました。
この技術を使えば、黒い色素を持つ遺伝子を植物に組み込んで、より完全な黒い花を作ることも可能になるかもしれません。
ただし、倫理的な問題や環境への影響も考慮しなければならず、実用化には時間がかかるでしょう。
3.黒い花を「染める」方法もある
実は、市場に出回っている「黒バラ」には、白いバラを黒い染料で染めたものもあります。
これは自然な黒い花ではありませんが、一時的に黒い花を楽しむ方法として使われています。

現時点では、完全な黒い花は自然界には存在しませんが、科学技術の進歩によって、いつか「本物の黒い花」が誕生するかもしれませんね!
まとめ
「黒い花は存在しない?」という疑問の答えは…
「完全な黒い花は自然界にはないが、黒に見える花は存在する」ということでした!
ポイント:
- 🌿 自然界に黒い色素はほとんど存在しない
- 🌼 黒に見える花は、実は濃い紫や赤が重なっているだけ
- 🐝 黒い花は進化の中で生き残りにくい(受粉しにくい&高温になりすぎる)
- 🔬 科学の力で、将来「本当の黒い花」が作られる可能性もある

次に花屋さんへ行くときは、「黒に見える花」の正体をじっくり観察してみてくださいね!