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しし座流星群がすごかった年は?2001年11月日本各地で星の雨が降った夜

流星群

2001年11月、日本中が興奮に包まれた夜がありました。しし座流星群が大出現して、想像を絶するほどの「流星雨」となり、人々を魅了したのです。

【動画:@kara_kenさんのYouTubeより】
しし座流星群は、毎年11月中旬に観測できるものですが、2001年は特にその数が多く、非常にインパクトのある年として語り継がれています。

2001年11月19日の国立天文台の観測報告によると、「山梨県高根町等からの情報では、『しし座流星群』の『放射点(しし座の『ししの大鎌』)』が昇ってきて、明るい流れ星=『火球(かきゅう)』がかなり沢山出現したそうです。

目算でですが、1時間程見たとして30個程度は、しし座流星群に属する流れ星が出現しているようです。」と記録されています。

また、群馬県や長野県でも活発な活動が観測され、特に長野県野辺山では5分間に170個もの流星が観測されたという報告もあります。

(出典:国立天文台「2001年のしし座流星群の出現について(速報)」

5分間に170個の流星が見られたなんてすごいですね!

しし座流星群の「大出現」にはテンペル・タットル彗星の軌道が大きく関わっています。

次に、しし座流星群「大出現」の秘密を詳しく見ていきましょう。

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テンペル・タットル彗星としし座流星群の秘密

しし座流星群の特異な活動の背景には、太陽の周りを回るテンペル・タットル彗星が関係しています。

テンペル・タットル彗星が太陽に最も接近するたびに、その軌道上に大量の塵(チリ)が放出されます。地球がこれらの塵の帯を通過するタイミングで、しし座流星群の大出現が起こると考えられています。

テンペル・タットル彗星は約33年周期で太陽に接近します。

太陽に接近する際、テンペル・タットル彗星は大量の塵を放出し、地球との接近時に大規模な流星群、いわゆる「流星雨」を引き起こすことがあります。

2001年の大出現はその好例です。

【テンペル・タットル彗星の軌道】

Phoenix7777投稿者自身による著作物Data source: HORIZONS System, JPL, NASA, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

  • 太陽:中心の黄色い点
  • 地球:濃い青色
  • 水色:火星
  • オレンジ色:木星
  • テンペル・タットル彗星:ピンク色

しし座流星群は、毎年11月中旬に観測できる流星群です。その正体は、宇宙空間を漂う塵や小さな粒子、つまり彗星が遺した「塵(チリ)」が地球の大気と衝突することで生じる光跡です。

しし座流星群の母彗星は、テンペル・タットル彗星と呼ばれる周期彗星です。この彗星は太陽に近づくたびに、表面の氷やガスが蒸発し、その過程で大量の塵を宇宙空間に放出します。彗星が通過したあとには、その軌道に沿って塵の帯が形成されます。地球が毎年、この塵の帯を通過するタイミングで、しし座流星群が見られるのです。

では、なぜ彗星の塵が地球の大気と衝突すると流れ星になるのでしょうか?

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しし座流星群:流れ星のメカニズム

彗星の塵は、地球の大気と高速度で衝突します。この激しい摩擦によって、塵は高温となり、プラズマ状態になります。このプラズマが光を放つことで、私たちが目にする流れ星となります。

流れ星の光の色は、燃焼する物質の種類によって異なります。また、流星が大きいほど明るく長く輝きます。

しし座流星群の場合、流星は放射点と呼ばれるしし座の方向から放射状に飛び出すように見えます。これは、地球が彗星の塵の帯に正面から突入するため、すべての流星が同じ方向から来ているように見えるからです。

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しし座流星群を楽しむ方法

しし座流星群は、特に11月の中旬頃にピークを迎えることで知られています。この時期は、夜空を見上げる絶好のチャンスです。しし座流星群を最大限に楽しむためには、いくつかのポイントがあります。

まず、流星群を観察するのに最適な場所を選ぶことが重要です。できるだけ明かりの少ない場所、つまり街灯や車の光が少ない田舎や山などが理想的です。都会の光害が少ない場所では、より多くの流れ星を観測することができます。

次に、観察する時間帯も重要です。しし座流星群は夜遅く、しし座が空に昇ってくる時間帯に最も多くの流星を観測できるため、夜半過ぎから明け方にかけてが最適な時間帯です。この時間に空を見上げて、流れ星がしし座の方向から放射される様子を楽しむことができます。

観察を快適にするために、温かい服装やブランケットを準備することも忘れずに。また、流れ星は突然現れることが多いので、リラックスして空を広く見渡すのがポイントです。双眼鏡や望遠鏡は必要なく、肉眼で十分に楽しむことができます。

さらに、次回のしし座流星群の大出現を期待して観察するのも一つの楽しみです。約33年ごとに彗星が地球に近づくため、そのタイミングで再び大規模な流星群が発生する可能性があります。

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2001年11月のしし座流星群大出現~日本各地で星の雨が降った夜~

2001年11月18日深夜から19日未明にかけて、日本ではしし座流星群がまさに「流星雨」と呼ばれるほどの大出現を見せました。

この夜、全国各地で1時間に数千個の流星が空を横切り、その光景は忘れがたいものとなりました。日本で観測した方々は、まさに「星の雨」と形容するにふさわしい壮大な光景を目撃しました。

しし座流星群、次の大出現はいつ頃になると思いますか?楽しみですね!

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